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薬物療法はCOPDの生命予後を改善するか
■薬物療法はCOPDの生命予後を改善するか 長時間作用型気管支拡張剤や吸入ステロイドはCOPDの治療に使われていますが、生存率を改善させるかどうか(つまり薬を使っていれば長生きできるか)については不明です。この研究ではこの点を明らかにするために、@フルタイド(フルチカゾン)500μg+セレベント(サルメテロール)50μgを1日2回吸入(日本ではアドエアー500として売られています)Aセレベント(サルメテロール)50μg単独吸入Bフルタイド(フルチカゾン)単独吸入C偽薬(プラセボとも呼ばれ何の効果もない乳糖などが使われます。)の4つのグループに分けて3年間投与し死亡率を見ています。他の評価項目としては、急性増悪の頻度、健康状態、呼吸機能も測定しています。 結果ですが、6112名のうち3年の間に875名(約14%、7人に1人)が死亡しています。フルタイド+セレベント群で12.6%、偽薬群で15.2%、セレベント単独群で13.5%、フルタイド群で16%でした。セレベント単独あるいはフルタイド単独群では死亡率は偽薬群と差がつきませんでした。他の評価項目としては、フルタイド+セレベント併用群では急性増悪の回数は少なく、健康状態、呼吸機能については偽薬群に比べて優れていました。眠症状や骨の副作用については、両群に差がなくフルタイドを含む群で有意は肺炎にかかりやすかったです。 結論としては、呼吸不全死以外のすべての死亡率はアドエアー群では偽薬に比べてわずかな改善が見られたものの明らかな死亡率の改善は認められなかったというのがこの研究の結論です。一見してこの結論は非常に残念ですが、個別に見ると呼吸機能の低下を少なくしている、急性増悪による入院回数を減少させている、全般的な健康状態を改善させている点では吸入療法が役立っていることを実証しており、COPDに関連した死亡率が低下しているという点で希望が持てます。 出典 NEJM VOL356 no.8 p775
2008年5月8日記 →メニューに戻る |